キューブ型LEDビジョンは、立方体の5つの面がすべてLEDスクリーンになったサイネージです。平面のLEDビジョンと違って、前後左右のどの方向から見ても映像が目に入ります。
平面のビジョンは正面から観る前提の機材なので、人が四方から行き交う場所に置くと、どうしても「画面の裏側」ができてしまいます。キューブ型にはこの裏側がありません。
たとえば展示会ブースの上に吊り下げれば、通路のどちらから歩いてきた方にも映像が見えますし、会場の遠くからブースの場所を知らせる目印にもなります。しかもレンタルなら1台44,000円からと、見た目の割に手が届きやすい価格帯なんです(税込・2026年9月6日確認)。
この記事では、5面で見せる仕組みと平面型との違い、設置方法別の使いどころ、サイズと価格の目安までをまとめました。イベントの企画・制作・施工をしている会社(グループにLEDビジョン事業があります)の目線で書いています。
キューブ型LEDビジョンとは?5面すべてが画面の立方体サイネージ
キューブ型LEDビジョンは、立方体の6面のうち取り付けに使う1面を除いた5面に、LEDスクリーンを組み合わせたサイネージです。床に置けば天面と側面4面、吊り下げれば底面と側面4面が画面になり、真下から見上げても映像が映ります。
中身の仕組みは平面のLEDビジョンと同じで、LEDパネルを箱状に組んであるだけです。LEDビジョンそのものの仕組みはLEDビジョンとは?の記事で解説しているので、初めての方はそちらからどうぞ。
性能も、変形タイプだからといって見劣りするわけではありません。AGSグループのLEDビジョン事業アディザネージが扱うLEDキューブサイネージは、ピクセルピッチ2.5mmで近距離でも粗さを感じにくく、輝度は5,000cd/平方メートルと一般的な液晶ディスプレイの約10倍です。視野角は160度、リフレッシュレートは3,840Hzなので、来場者がスマートフォンで撮影してもノイズなくきれいに映ります(出典:アディザネージ LEDキューブサイネージ製品ページ・2026年9月6日確認)。
撮影してきれいに映るという点は、地味に効いてきます。珍しい形の映像装置は写真を撮られやすく、SNSに載ったときにそのまま宣伝になってくれるからです。
平面のLEDビジョンとの違いは「見せる方向の数」
平面型とキューブ型は、優劣ではなく役割が違います。大きな画面で内容をしっかり見せたいなら平面型、四方からの視線を集めたいならキューブ型です。
平面型は画面を何十平方メートルにも広げられるので、ステージ背面や屋外壁面のような「1方向に大きく見せる」場面に向いています。画面サイズの決め方は大型LEDビジョンのサイズ選びの記事にまとめました。
一方のキューブ型は、現行モデルで1辺が最大でも640mmと画面は小さめです。そのかわり、どの角度から見ても映像が目に入るので、人の流れが一定でない場所で強さを発揮します。キャンプでランタンをテーブルの真ん中に置くと座っている全員の顔が見えるのと同じで、全方向に光るものは場の中心を作ってくれるんですよね。
キューブ型が向いている使いどころ
向いているのは、人が決まった方向から来ない場所です。設置方法は床置き・吊り下げ・壁面取付の3つがあり、それぞれ使いどころが違います。
私たちの現場で人気があるのは、やはり店舗と展示会です。少し変わったところでは「工場のお知らせ表示にいい」と言ってくださるお客さまが多いんです。広い建屋の中でも方向を選ばずに表示が見えるので、連絡事項を出す掲示板の置き換えとして使いやすいようです。
店頭・館内の床置き
お店の前や商業施設の通路に床置きして、前を通る方の足を止める使い方です。ポスタースタンドの代わりに置くイメージで、どちらの方向から歩いてきた方にも映像面が向くのがポスターとの大きな違いです。

新商品の告知やセール情報のほか、館内の誘導・案内表示にも使えます。映像はWi-FiやUSBで差し替えられるので、時間帯や季節で内容を変える運用も紙より手軽です。サイネージ全般の選び方はLEDサイネージとは?の記事で扱っています。
展示会ブースの吊り下げ
キューブ型が一番活躍しているのは、実はこの使い方です。ブースの上に吊り下げると、会場のどこから見てもブースの位置が分かる「目印」になります。
底面もスクリーンなので、ブースの真下に来た方への表示も途切れません。壁面をLEDビジョンにしたブースは増えてきましたが、頭の上のキューブはまだ数が少なく、混み合った会場でもよく目立ちます。
展示会の現場では、キューブを初めて見た方から「いいね」「かわいいね」「かっこいいね」という声がよく上がります。情報を流す画面というより、ブースの装飾の一部として働いてくれます。ここが他のサイネージとの一番の違いだと私たちは感じています。
アディザネージの公表事例では、幕張メッセの東京オートサロンで480mm角のモデルを展示会ブースに吊り下げレンタルした例や、福岡で開かれた整形外科学会の展示会ブースに650mm角を導入した例があります(出典:アディザネージ 導入事例・2026年9月6日確認)。学会の展示ブースのような落ち着いた場でも使われているのは、意外に感じる方が多いかもしれません。
屋外壁面・高所への取付
屋外の壁面や高い位置に取り付けて、多方向へ告知する使い方です。輝度が5,000cd/平方メートルあるので、日中の屋外でも映像がはっきり見えます。
ビルの2階以上に店舗やオフィスがある場合にも向いています。高い位置に吊り上げれば下方向にも映像を出せるので、真下の歩道を歩く方への案内になるからです(出典:同製品ページ・2026年9月6日確認)。
屋外に常設する場合は、明るさのほかに防水・風対策・屋外広告物の許可という条件が加わります。このあたりはLEDビジョンの屋外設置の記事で詳しく解説しています。
5面に何を映すか|コンテンツづくりの考え方
映像は、5面全部に同じものを出す使い方が実際には一番多いです。どの方向から見ても同じ情報が届くので、告知や案内の用途にはこれで十分なんです。
そこにひと工夫するなら、動きです。映像がくるくると回っているように見せるなど、視線を引っ張る動きのあるコンテンツがよく使われます。立体が回って見えると、離れた場所からでも目で追ってしまいますからね。
もうひとつ多いのが、デザイン用途での特別なエフェクトの要望です。たとえばロゴを立体的に動かす、ブランドカラーの光で包むといった演出で、この場合は映像制作の時間を見込んでおく必要があります。手持ちの動画をそのまま流すこともできるので、まずは何を映したいかを決めてから制作の要否を考えると進めやすいです。
サイズと仕様は3モデル。選び方は「観る距離」から
アディザネージのLEDキューブサイネージは、1辺320mm・500mm・640mmの3モデルです。主な仕様を並べます。
| 項目 | 320 | 500 | 640 |
|---|---|---|---|
| 寸法 | W320×H320×D320mm | W500×H500×D500mm | W640×H640×D640mm |
| 重量 | 30kg | 40kg | 50kg |
| ピクセルピッチ | 2.5mm | 2.5mm | 2.5mm |
| 電源 | AC100V〜200V | AC100V〜200V | AC100V〜200V |
| 消費電力 | 最大800W・平均400W | 最大800W・平均400W | 最大800W・平均400W |
(出典:アディザネージ LEDキューブサイネージ製品ページ・2026年9月6日確認)
サイズ選びの考え方は平面型と同じで、観る人との距離が基準です。店頭で足元に置いて近くから見てもらうなら320でも十分ですし、展示会場の高い位置に吊って遠くからの目印にするなら、640のような大きめが向いています。
数字だけ見ると640mm角は小さく感じるかもしれません。ただ、5面が同時に光る立体は同じ大きさの平面パネルよりずっと存在感があるので、実物を見ると印象が変わると思います。
実際、お客さまの想定とずれやすいのもこのサイズ感と重量、そして置き方です。カタログの寸法だけで決めず、設置場所の写真や図面を添えて相談してもらえると、ずれのない提案がしやすくなります。
キューブ型LEDビジョンの価格の目安
レンタルは1イベントあたり1台44,000円から、購入は1台600,000円からです(いずれも税込・アディザネージ公表値・2026年9月6日確認)。
| モデル | レンタル価格(税込・1イベントあたり) | 販売価格(税込) |
|---|---|---|
| 320 | 44,000円〜/台 | 600,000円〜/台 |
| 500 | 55,000円〜/台 | 700,000円〜/台 |
| 640 | 66,000円〜/台 | 900,000円〜/台 |
(出典:アディザネージ LEDキューブサイネージ製品ページ・長期レンタルは別途相談・2026年9月6日確認)
「〜円から」の幅は、レンタルなら期間や台数、設置方法で変わります。吊り下げにする場合は高所での取り付け作業の費用が、遠方の会場なら運搬費が別にかかるので、見積りは設置方法と会場名をセットで伝えるのが早道です。
レンタルと購入の分かれ目は、平面のLEDビジョンと同じ考え方で大丈夫です。展示会や式典など単発の利用ならレンタル、店頭で毎日使う常設なら購入が基本線になります。LEDビジョン全体の費用感はLEDビジョンの価格の記事にまとめてあるので、あわせてどうぞ。下の判定チャートを使うと、自分の条件がどちら寄りかを紙の上で確かめられます。
設置の前に確認しておきたい3つのこと
キューブ型で確認しておきたいのは、吊り点・電源・搬入経路の3つです。順に説明します。
まず吊り点です。本体は30〜50kgあるので、吊り下げるなら会場の天井に吊れる設備(吊り点)があるか、何kgまで吊れるかの確認が先になります。展示会場では吊り下げ演出に主催者への申請が必要なことが多いので、出展規程も早めに見ておいてください。
壁付けの場合も同じで、現場で私たちが一番気をつけているのは落下の防止です。壁や天井が重量に耐えられるか、鉄骨の下地が入っているかといった強度の調査を設置前に行います。ここは施工部隊の領分なので、設置場所が決まったら現地調査をセットで依頼してもらうのが安全です。
次に電源です。電源はAC100Vに対応していますが、消費電力は最大800Wあります。ブース内で他の機材と同じ回路に詰め込むと容量を超えることがあるので、会場の電気使用申請に忘れずに入れておきます。
最後に搬入経路です。床置きなら台車で運べるサイズですが、吊り下げの場合は高所作業が入るため、設営の時間帯や作業スペースの確保まで含めて計画します。このあたりの段取りは、機材の手配と一緒に設営業者へ任せてしまうのが安心です。

AGSでは、グループのアディザネージと連携して機材の手配から設置施工、ステージ設営・レンタルまでを一括でお受けしています。会場の図面があれば、吊り点と電源の確認からお手伝いできます。
キューブ型のほかにもある、変形タイプのLEDビジョン
四方から見せる以外にも、変形タイプのLEDビジョンにはいくつか種類があります。目的に合いそうなら、こちらも選択肢に入れてみてください。
ガラス面に貼り付ける透明フィルム型は、ショーウィンドウを映像メディアに変えるタイプです。映像の黒い部分が透けるので、店内や商品を見せたまま映像を重ねられます。販売価格は1平方メートルあたり25万円からで、ピッチによって変わります(税込・出典:アディザネージ 高輝度透明フィルム型LED製品ページ・2026年9月6日確認)。
向こう側が透けて見えるシースルーLED(透過型)という選択肢もあります。仕組みと使いどころは透過型LEDビジョンの記事にまとめました。曲面に沿わせるフレキシブル型や帯状のリボン型、床に敷くタイプまで含めた変わり種の全体像は、フレキシブルLEDビジョンの記事で横断して紹介しています。
どのタイプにも共通しますが、変形タイプは「形が珍しいから」で選ぶと持て余しやすいです。誰に・どの方向から・何を見せたいかを先に決めて、形はそれに合わせて選ぶのがおすすめです。
よくある質問
Q. 屋外でも使えますか?
使えます。防塵・防水の規格に適合したモデルで、輝度も日中の屋外に対応できる5,000cd/平方メートルです。ただし屋外への常設は固定方法や屋外広告物の許可の確認が必要になるので、設置場所を決める前にご相談ください。
Q. 1台だけ、1日だけのイベントでもレンタルできますか?
できます。レンタル価格は1イベントあたりの設定で、320mm角なら44,000円からです(税込・2026年9月6日確認)。長期のレンタルは別途相談になります。
Q. 流す映像も一緒に頼めますか?
頼めます。グループ内に映像コンテンツ制作の部門があるので、機材の手配から映像づくり、当日の設置までまとめてお受けできます。手持ちの動画や画像をそのまま流すことも可能です。
Q. 福岡以外の会場でも対応できますか?
対応しています。拠点は福岡・博多ですが、現場は全国です。グループのアディザネージには、幕張メッセ(千葉)の展示会への吊り下げレンタル事例もあります。
キューブ型LEDビジョンは、5面のスクリーンで「画面の裏側」をなくした変形サイネージです。人が四方から行き交う展示会場や店頭で強く、レンタル44,000円からと試しやすい価格帯なのも魅力です。
どの設置方法が合うか迷ったら、会場や店頭の人の流れを教えてください。企画から設置施工まで、グループで一括してご提案します。見積りは無料です。
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