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屋外看板の素材は何で傷む?木・アクリル・金属の違いと長持ちする付け方

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屋外看板の素材は何で傷む?木・アクリル・金属の違いと長持ちする付け方

屋外看板の傷み方は、素材の板そのものより、表面の印刷や塗装、水がたまる所、留め具の3つで差がつきやすいです。アルミ複合板なら板より先に貼ったシートが色あせ、木は日差しで表面の色が変わって水で割れ、ステンレスは鉄のビスや塩分からさびが出ます。

どの素材も「雨に強い」「さびにくい」と紹介されますが、実際の看板は、日の当たり方や雨の流れ方、付けている金具まで含めた組み合わせで持ちが変わります。同じ素材でも、付ける壁の向きや、庇の下かどうかで、傷み始める場所が違ってくるんです。

たとえば、海に近い店の軒下にステンレスのプレートを付けると、雨で塩分が流れないぶん、雨ざらしの壁よりさびが出やすくなることがあります。真鍮や銅のプレートは、屋外では色が少しずつ変わっていく素材です。

素材を選ぶときは「何でできているか」と一緒に、「どこに、どう付けるか」を決めておくと、付けたあとに困りません。この記事では、素材ごとの傷み方と長持ちさせる作り方、おしゃれに見せる組み合わせ、壁に付けるときと店先に置くときの注意を、素材の業界団体や公的機関の資料をもとにまとめました。看板のデザイン・製作・施工をしている会社の目線で書いています。

屋外看板が傷むのは、素材の板より表面・水のたまる所・留め具から

屋外看板を長持ちさせたいなら、素材の名前より先に、傷みが始まりやすい3つの場所を知っておくと選びやすくなります。表面の仕上げ、水がたまる所、留め具や金属どうしの組み合わせです。

晴れた夕方、西日が斜めに当たる路面店の外壁に、横長の板の看板と、庇の下に小さな金属のプレートが付いている様子を、通りの向かいの歩道から広く写した写真。看板とプレートは無地で、人物は写っていない
傷みが始まりやすい所何が起きるか傷みを早める条件
表面の印刷・塗装色あせ、つやが無くなる、塗膜がはがれる日が長く当たる南向き・西向きの壁
水がたまる所看板の底や切り口からの腐食、木の割れや腐れ水の逃げ道が無い作り、雨が当たり続ける面
留め具・金属どうしビスのまわりのさび、ちがう金属が触れた所の腐食海に近い場所、庇の下で雨が当たらない所

意外に思われるかもしれませんが、雨が当たらない庇の下が、いつも傷みにくいとは限りません。日本銅センターの資料は、海岸地帯では屋根に付いた塩分がふつうは雨で流されるが、雨で流されにくい軒天(軒の裏側)などでは塩分がたまりやすく、銅の酸化が急に進むことがあり、これは銅に限らずほかの金属材料にもみられる、と説明しています(出典:日本銅センター「銅屋根Q&A」・2026年10月29日確認)。

看板の会社に素材の相談をするときは、付ける壁の向き、雨のかかり方、海からの距離を伝えると、候補の絞り込みが早くなります。

素材ごとの傷み方と、長持ちさせる作り方

屋外の看板によく使う素材は、アルミ複合板、アクリル、木、ステンレス、真鍮と銅、ターポリンの6つです。それぞれ傷み始める場所が違うので、長持ちさせる作り方も変わります。

アルミ複合板は、板より先に表面のシートと切り口を守る

アルミ複合板は、2枚の薄いアルミの板で樹脂の芯をはさんだ板です。軽くて反りにくく、店舗の壁面看板や自立看板の表示面によく使われます。

作業台の上に置かれた、表面に無地の紺色のシートが貼られたアルミ複合板の角を、断面の3層の重なりが見えるようにすぐ近くの斜め上から写した接写の写真。板と作業台に文字は無い

板そのものは屋外でも長く形を保ちやすい一方で、表に貼る印刷シートや塗装は日差しで少しずつ色が変わります。看板の見た目の持ちを左右しやすいのは、板よりこの表面の仕上げのほうなんです。屋外用のシートと、紫外線をさえぎるラミネート(表面の保護フィルム)を使うかは、見積りの仕様で確かめておいてください。

もう1つ気をつけたいのが切り口で、板を切った断面は芯の樹脂が見えるので、そこに水が回らない納め方(枠に入れる、縁を折り返す)にすると、見た目も持ちもよくなります。

アクリルは、暑さ寒さの伸び縮みを見込んで留める

アクリルの板や切り文字は、透明感や色のきれいさが出せるので、おしゃれな看板によく使われます。屋外で気をつけたいのは、気温の差による伸び縮みです。

夏の西日と冬の朝で板の長さがわずかに変わるので、ビスの穴をぴったりの大きさにすると、穴のまわりに無理がかかって割れやすくなります。穴を少し大きめにして逃げを作る、接着だけに頼らない、といった留め方を看板の会社と決めておいてください。切り文字にするときの色の出し方や屋外での注意はアクリル切り文字の記事にまとめています。

屋外の看板に使うなら、屋外で使えると表示された板を選ぶのが基本です。通販の表札のような小さなプレートでも、屋外対応かどうかは商品の説明で確かめておきましょう。

木の看板は、保存処理と塗装を組み合わせて、塗り直す前提で作る

木の看板は、温かみのある店先を作りたいときに人気の素材です。そのぶん屋外では、日差しで表面の色が変わり、雨を吸ったり乾いたりをくり返して、割れや反り、腐れが出やすくなります。

明るい作業場で、無地の木の板の看板の切り口に、刷毛で透明な塗料を塗っている手元を、作業台と同じくらいの低い位置から写した写真。板に文字は無く、手元だけが写っている

長持ちさせるには、木を腐りにくくする保存処理と、屋外用の塗装を組み合わせるのが効きます。森林総合研究所などの研究では、保存処理をしたスギに木材保護塗料を塗ったものは、処理をしないで塗ったものより、色の変化や水をはじく力の低下が抑えられ、塗膜が長持ちする傾向がみられました(出典:森林総合研究所研究報告「屋外用途における木材の保存処理と塗装との相乗効果の検証」・2026年10月29日確認)。

もう1つ大事なのが、表だけでなく裏と切り口まで塗ることです。水は切り口から入りやすく、ここを塗り残すと、表がきれいでも中から傷みます。木の看板は、ときどき塗り直すものとして、塗り直しの時期と誰がやるかまで決めておくと長く使えます。

ステンレスのプレートは、鉄のビスと塩分でさびることがある

ステンレスは「さびない金属」と紹介されることが多いのですが、置かれた環境によってはさびます。ステンレス協会は、塩素イオンを含む環境では表面の保護の膜が部分的に壊れて、点状の孔食や、金属と金属のすき間で起きるすき間腐食が進むことがあると説明しています(出典:ステンレス協会「ステンレスの耐食性と腐食現象について」・2026年10月29日確認)。

塗り壁の外壁に、無地のステンレスのプレートと、その隣に無地の真鍮のプレートが並んで付いている様子を、すぐ近くの少し斜めから写した写真。プレートを留めるビスの頭も見え、どこにも文字は無い。人物は写っていない

看板でよく起きるのは「もらいさび」で、鉄のビスや、工事のときに付いた鉄粉のさびがステンレスの表面に移り、ステンレスがさびたように見えるものです。同じ協会の資料では、もらいさびをそのまま長く放っておくとステンレス自身のさびに進み、塩分によるさびも放置すると茶色の厚いさびに変わるとしています(出典:ステンレス協会「ステンレス建材の手入れ方法について」・2026年10月29日確認)。

ステンレスのプレートや切り文字を付けるときは、留めるビスや金具もステンレスでそろえてください。海に近い店や庇の下では、ときどき水拭きして塩分や汚れを落としておくと、きれいな状態が長く続きます。ステンレス切り文字の仕上げや厚みの選び方はステンレス切り文字の記事に書きました。

真鍮と銅のプレートは、色が変わっていくことも込みで選ぶ

真鍮や銅のプレートは、落ち着いた金色や赤みのある色で、上品な店先を作れます。ただ、屋外ではこの色がずっと続くわけではありません。

日本銅センターの資料では、新しい銅板の光沢はおよそ1か月で無くなり、雨で一度黒っぽく見えることがあっても、3〜6か月後には茶色に変わっていくと説明しています(出典は前の章と同じ日本銅センターの資料)。銅を含む真鍮も、屋外では磨いたばかりの金色のままにはなりにくい素材です。

色が深まっていく様子を味として楽しむか、表面を保護する仕上げにしてできるだけ色を保つかを、作る前に決めておくと、付けたあとに「思っていた色と違う」となりにくいと思います。

ターポリンの幕は、風を受ける端とハトメから傷む

ターポリンは、ビニールの膜を貼った丈夫な布で、店先のタペストリーや工事中の仮の看板、イベントの幕によく使われます。軽くて安く作れる一方で、風を受けると端やハトメ(ひもを通す金属の輪の穴)に力が集まり、そこから破れやすくなります。

晴れた昼、店の軒先に吊り下げた無地の生成り色の布のタペストリーが風を受けて少しふくらみ、下の端の金属の輪の穴にひもが通っている様子を、歩道の低い位置から見上げて写した写真。布に文字は無く、人物は写っていない

長く外に出すなら、端を折り返して補強する、ハトメの数を増やす、風を通すメッシュの生地にする、といった作り方を選べます。台風や強い風の予報が出た日は外しておくのがいちばん安全です。

おしゃれな屋外看板は、素材の相性と留め具までそろえて組み合わせる

おしゃれに見える屋外看板は、色や書体だけでなく、素材の組み合わせで雰囲気を作っていることが多いです。組み合わせるときは、見た目と一緒に、傷み方と留め具の相性も確かめておきます。

木の板に金属の切り文字を浮かせる

木の板にステンレスや真鍮の切り文字を少し浮かせて付けると、文字に影ができて、立体感のある店先になります。カフェや雑貨店、美容室などでよく見る組み合わせです。

木の板の看板から少し浮かせて付けた無地の金属の立体の丸や弧の形を、斜め横からすぐ近くで写し、板に落ちた影と金属の厚みが分かる写真。どこにも文字は無く、人物は写っていない

この組み合わせでは、木を塗り直すときに切り文字が邪魔になりやすくなります。塗り直しの手間を考えて、切り文字を外せる留め方にしておくか、木の板を厚めの塗装で長持ちさせるかを決めておきましょう。

濃い色の板に、白や金の文字を載せる

紺や黒、深い緑のアルミ複合板に、白や金の文字を載せると、文字が引き立って、昼でも遠くから読みやすい看板になります。色数を絞ると、それだけで落ち着いた印象に見えるんですよね。

ただ、濃い色の面は、日差しで色が変わると目立ちやすい面でもあるので、日が長く当たる壁なら、屋外用のシートとラミネートを選んでおくと、きれいな色が長く保てます。

塗り壁や石の壁に、真鍮やステンレスのプレートを付ける

会社の入口や、落ち着いた雰囲気の店では、壁に小さな金属のプレートだけを付ける形も人気です。壁の質感が見えて、看板が主張しすぎないのがよいところでしょう。

プレートを留めるビスの頭が見える作りなら、ビスもプレートと同じ材質にしてください。ステンレス協会は、電位の違う2つの金属が雨水のような水分の中で触れると、電位の低い側の金属の腐食が進む「異種金属接触腐食」が起きることがあると説明しています(出典は前の章と同じステンレス協会の資料)。見た目が整っていても、留め具が違う金属だと、そこから傷みが始まりかねません。会社の外壁やエントランスに何を付けるかは会社の看板の記事、立体の文字の素材の比べ方はカルプ文字の記事も参考になります。

壁に付ける看板は、看板の底と取付部の水の逃げ道で持ちが変わる

壁に付ける看板は、表示面よりも、看板の底や壁との継ぎ目、取付部に水が回らないかで長持ちが変わります。新しく作るときは、水がどこから入ってどこへ抜けるかを、図面の段階で確かめておきます。

雨上がりの昼、脚立に乗った紺の無地の作業着の作業員が、店舗の外壁に付いた箱型の看板の底の小さな穴と壁との継ぎ目を指で確かめている手元を、斜め下から近くで写した写真。看板と作業着に文字は無い

国土交通省の「屋外広告物の安全点検に関する指針(案)」をもとにした岐阜市の資料には、点検のポイントとして、広告板の底部の腐食と水抜き孔の詰まり、コーキング(すき間を埋める材料)の劣化、アンカーボルトや取付部のプレートの腐食・変形が挙がっています。同じ資料は、屋外広告物は雨や風、強い日差しで腐食や変形が起きやすく、年月を経るほど事故のリスクが高まるとしています(出典:岐阜市「屋外広告物の主な点検のポイント」・2026年10月29日確認)。

なので、箱の形の看板なら、底に水抜きの穴を設けて詰まりにくい位置にしてあるか、壁との継ぎ目のコーキングをいつ打ち直すかを、作る前に看板の会社と決めておくと安心です。取付部は壁の中の下地(コンクリート・鉄骨・木)によって留め方が変わるので、現地調査で一緒に見てもらってください。付けたあとの点検の時期と頼む範囲は看板の点検の記事にまとめています。

作り替えで素材を変えるときは、許可にも気をつけます。福岡市の屋外広告物のQ&Aでは、許可を受けている看板の大きさ・高さ・表示面の材質を変えるときは、変更の許可が要るとしています(出典:福岡市「屋外広告物Q&A」 問6-1・2026年10月29日確認)。許可が要るかの判定と申請の流れは看板設置の許可の記事で確かめてください。

置き看板は、倒れない置き方と、道路に出さないことを先に決める

店先に置くスタンド看板(置き看板)は、素材より先に、風で倒れない置き方と、置く場所を決めておきます。道路にはみ出して置くことは、法律で制限されています。

晴れた昼の店先で、店の敷地の中の入口の脇に無地のスタンド看板が置かれ、その先に歩道と点字ブロックが続いている様子を、2階ほどの高さから見下ろして写した写真。看板に文字は無く、歩道を歩く人が小さく写っている

道路交通法の第76条第3項は、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならないと定めています(出典:e-Gov法令検索「道路交通法」)。道路に物を置いて続けて使うときは、道路法の第32条で道路管理者の占用の許可が要ります(出典:e-Gov法令検索「道路法」。どちらも2026年10月29日に確認)。歩道が広く見えても、置き看板は店の敷地の中に置くのが基本です。

屋外広告物の許可は、置き看板にも関わります。福岡市のQ&Aでは、自分の店の看板(自家用広告物)のうち、立看板・置き看板は1面の表示面積が1.62㎡以内で高さ2.1m以下、店が日常的に点検し、荒天のときに自分で安全な場所へしまえるものなら「簡易広告物」として許可が要らないとしています。ただし、店のほかの看板(簡易広告物以外)の面積の合計が10㎡を超えると、置き看板も含めて許可が要ります(出典は前の章と同じ福岡市のQ&A 問3-6)。条件は自治体ごとに違うので、店のある市町村の決まりを確かめてください。

倒れない置き方は、重りや水を入れる台で重さを足す、建物の角のように風が強く当たる場所を避ける、といった工夫で変わります。強い風の日や閉店後に誰がしまうかも決めておけば、看板が倒れて前を通る方にけがをさせる心配を減らせるでしょう。店先の看板の組み合わせ方は飲食店の看板の記事にも書きました。

ここまでの付ける場所の条件、素材の候補、組み合わせと留め具、壁と置き看板の確かめを1枚に書き込めるシートを用意しています。看板の打ち合わせに持って行けます。

屋外看板の新設・作り替えは、付ける壁の写真からご相談ください

AGSの看板のデザイン・製作・施工では、店舗の外壁の看板、自立看板、入口のサインなどの新設と作り替えをお引き受けしています。素材は、付ける場所の日当たりや雨のかかり方、建物の雰囲気に合わせてご提案します。

明るい打ち合わせ用のテーブルの上に、木の板、無地の金属のプレート、アクリル板、アルミ複合板の小さな見本が並び、2人の手が見本を指さしている様子を真上から写した写真。見本と紙に文字は無く、顔は写っていない

店舗の外の看板の施工例は、Les Nouveaux 1995様の店舗外看板やいーすと様の新規店舗の自立看板をご覧ください。看板の種類と依頼の流れは看板デザイン・製作・施工のページ、費用の決まり方は看板の製作・設置費用の記事にまとめています。夜も光らせたいときはLED看板の種類の記事も参考になります。今の看板を外して作り替えるときの撤去も、あわせてご相談ください。

付ける壁の写真と、看板に載せたい文字やロゴ、どこから見てもらいたいかが分かれば、素材が決まっていない段階でもご相談いただけます。現地調査とお見積りは無料で、拠点は福岡・博多、現場は全国にお伺いします。

よくある質問

Q. 屋外看板で、いちばん長持ちする素材はどれですか?

付ける場所によって変わるので、1つには決められません。日差しの強い壁では表面の仕上げ、海に近い場所では金属の種類と留め具、雨ざらしの場所では水の逃げ道が持ちを左右します。付ける壁の向きと立地を伝えて、看板の会社に候補を出してもらうのが近道です。

Q. 木の看板は屋外でも使えますか?

使えます。保存処理をした木に屋外用の塗装をして、裏と切り口まで塗り、ときどき塗り直すことが前提です。塗り直しが難しい高い場所なら、木目のシートを貼ったアルミ複合板にする方法もあります。

Q. 置き看板を店の前の歩道に出してもいいですか?

道路交通法と道路法の決まりがあるので、許可なく歩道に出し続けることはできません。置き看板は店の敷地の中に置き、風の強い日や閉店後にはしまってください。屋外広告物の許可が要るかは、看板の大きさと自治体の決まりで変わります。

Q. 今の看板を作り替えるとき、素材を変えても大丈夫ですか?

変えられます。ただし、許可を受けている看板の表示面の材質や大きさを変えるときは、変更の許可が要る自治体があります。作り替えの前に、今の看板に許可があるかと、店のある市町村の決まりを確かめておいてください。

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