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システムパネルの展示会ブースとは?木工造作との違いと向き不向き

B_0550 更新 2026.09.04 展示会・ブース
システムパネルの展示会ブースとは?木工造作との違いと向き不向き

システムパネルとは、規格化されたアルミの柱とパネルを組み合わせて建てる、組み立て式のブース構法です。部材の多くはレンタルで、会期が終わると解体して倉庫に戻り、次の現場でまた使われます。

再利用が前提の仕組みなので、費用と設営時間が読みやすい。その代わり、形は規格の寸法と直線・直角の範囲に収まります。

見積りに「システムパネル」と「木工造作」が並んでいて、違いが分からないまま金額だけを見比べている。そんなご相談をよくいただきます。

言葉の中身さえ分かれば、どちらが自分の出展に合うかは判断できる話です。

この記事では、システムパネルの仕組み、木工造作との違い、向き不向きの分かれ目、そして安っぽく見せないための工夫を、ブースを施工する立場から整理しました。

システムパネルの展示会ブースとは?規格部材を組み立てる再利用型の構法

システムパネルのブースは、アルミの支柱に梁を渡し、その間に面材を落とし込んで壁を建てます。代表的な規格部材は「オクタノルム」の名前で呼ばれることが多く、展示会場で銀色の柱を見かけたら、まずこの仲間だと思って差し支えありません。

キャンプ場のレンタルテントを思い浮かべてください。決まったポールを決まったスリーブに通せば、誰が建てても同じ形に、しかも速く建ちます。システムパネルはあれの仕事版です。

搬入日の会場を見ていると、この速さがよく分かります。木工のブースがまだ建て込みの途中でも、システムパネルの区画は昼前には壁が立って、部屋の形になっていることが多いです。

部材は施工会社やレンタル会社の倉庫にあり、会期ごとに組んでは、ばらして戻るの繰り返しで動いています。壁を「作ってもらう」というより、「借りて建ててもらう」に近い感覚です。

主催者が用意する「パッケージ小間」も、この方式と縁が深いところです。パッケージ小間とは、壁面パネル・パラペット(小間の上部に回す社名表示の帯)・蛍光灯・受付・カーペットなど、出展に必要最低限と思われるものがセットになった小間のこと(出典:経済産業省「展示会産業概論」2014年・2026年9月3日確認)。この壁面パネルとして建っているのが、まさにシステム部材です。

システムパネルのブースを組み立てる設営スタッフ

木工造作のブースとの違い — 6つの軸で比較する

いちばんの違いは、形と仕上げの自由度です。システムパネルは規格の中で組み、木工造作は合板や角材を使って図面どおりに一から作ります。

比べる軸システムパネル木工造作
形状の自由度直線・直角が基本。規格寸法の組み合わせ曲面・アール・造形物まで図面しだい
仕上げパネルの規格色、出力シート貼りが中心塗装・木目・素材感のある仕上げまで自由
費用の構造部材の借り賃+組み立ての手間。使い回しが前提なので抑えやすい材料費+製作と建て込みの手間。多くは会期後に使い切り
設営・撤去の時間短い。組んで、ばらすだけ長め。建て込みと仕上げの工程が現場でも要る
再利用性部材は返却されて次の現場へ保管して次回も使えるが、保管場所と運搬の手当てが要る
小間規模との相性1〜2小間の規模と好相性面積が大きいほど自由度が活きる。小さい小間では割高感が出やすい

具体的な金額は、小間数・仕様・会場で大きく動くので、ここでは書きません。何が金額を動かすのかという内訳の構造は、展示会ブースの費用の記事で整理しています。

見落とされやすいのが、設営・撤去の時間の差です。撤去日は閉場後の決められた時間内に、すべての小間を空の区画に戻す必要があります。組んでばらすだけで済む速さは、この場面で思っている以上に助かります。

曲面壁と間接照明で仕上げた木工造作の展示会ブース

システムパネルが向く出展、木工造作が向く出展

どちらで作るかを分けるのは、ブースの格ではありません。出展の回数と、見せたいものの性質です。木工だから上等、システムパネルだから簡素、という並びではありません。

システムパネルが向くのは、こういう出展です。

  • 初出展で、まず1回試したい
  • 出展を決めてから会期までの期間が短い
  • 1〜2小間で、壁面グラフィックと商品が主役
  • 出展のたびに規模や形を変えたい(レンタルなので身軽です)

木工造作が向くのは、その逆側です。

  • ブランドの世界観を、曲面や素材感まで含めて空間ごと作りたい
  • 重い機材や造作什器を壁に取り付けたい(下地が要ります)
  • 同じ形で繰り返し出展し、部材を保管して使い回す前提が組める

初めてのラーメン店では、まず基本の一杯を頼みますよね。トッピングの正解は、食べてみないと分からないからです。

初出展も同じで、まずシステムパネルで出て、来場者の反応と自分たちの運用を確かめてから、次の回で作り込む場所を決める。この順番は失敗が少ない。

両方のいいとこ取りもできます。背面と側面はシステムパネル、正面の受付まわりだけ木工、という混ぜ方です。見積りの打ち合わせで「全部を木工にすると予算が合わない」となったとき、最初に出てくるのがだいたいこの折衷案で、実際の会場でもよく見かけます。

どこを造作に切り替えるかは小間の面積配分と一緒に考える話なので、続きは1小間のレイアウトと造作の選び方の記事をどうぞ。出展決定から会期までの段取り全体は、展示会ブースの作り方にまとめています。

安っぽく見せない工夫 — 面を覆って、光を足す

システムパネルのブースが安っぽく見えるとき、原因は方式ではなく、白いパネルと銀色の柱がそのまま見えていることです。面を覆い、光を足せば、同じ部材でも印象は別物になります。

大判グラフィックで面ごと覆う

出力シートでパネルの目地と柱を隠すだけで、既製品の気配は大きく薄れます。

壁3枚を1枚の絵として使えば、遠くからの視認性も上がる。見せ方の具体例は展示会ブースの装飾アイデアに並べました。

照明を足す

会場の天井照明だけだと、ブースは思っている以上に暗く沈みます。

スポットライトで社名と商品を照らす。それだけで、隣より明るい場所になります。人は明るい方へ自然と吸い寄せられるので、照明は費用対効果の優等生です!

手と目が近づく場所だけ仕上げる

受付カウンターの天板や商談テーブル。来場者が触れる距離のものだけ、造作や質感のある仕上げに切り替える方法です。

全面を作り込むより、ずっと効率のいいお金の使い方です。

動く面をひとつ入れる

モニターやLEDビジョンの映像は、静止した壁より足を止めます。

ただし大型の機材は、規格パネルの耐荷重では足りないことが多い。自立スタンドにするか、下地を入れた造作壁と併用するかを、早めに相談してください。

そもそも出展の目的は、安く建てることではなく、来場者の足を止めて商談につなげることです。

構造をレンタルで済ませて浮いた予算は、削って終わりにせず、目に触れる面と照明、当日の人手に回してください。この配分にすると、予算内でも見劣りしないブースになります。

AGSは展示会ブースの設計・施工を、図面づくりから現場の建て込みまで一括で手がけています。システムパネルだけの計画も、木工造作と混ぜた計画も、同じ土俵で見積りを並べて比べられます。見積りは無料です。

よくある質問

Q. オクタノルムとは何ですか?

システム部材の代表的な規格の名前です。アルミの支柱と梁、パネルを組み合わせる方式で、展示会のシステムパネルの代名詞のように使われています。施工会社によって扱うシステムは違いますが、「規格部材を組んで建てて、解体して返す」という考え方は共通です。

Q. パネルに社名ロゴや写真は入れられますか?

入れられます。正確には、印刷した出力シートをパネル面に貼り込む形です。会期後はシートを剥がして部材だけ返却するので、グラフィックは出展のたびに作り替えられます。部材は借り物でも、見た目は毎回自社仕様にできるわけです。

Q. モニターやLEDビジョンをシステムパネルに取り付けられますか?

重さによります。小型のモニターなら金具で対応できる場合もありますが、大型になると規格パネルの耐荷重では足りないことが多く、自立スタンドを立てるか、下地を入れた造作壁と併用します。付けたい機材のサイズと重量を、デザインの初期に施工会社へ伝えてください。

Q. 設営や撤去は出展者が自分でやるのですか?

施工会社が行うのが一般的です。パッケージ小間なら、主催者側の手配で壁が建った状態から始まります。出展者が当日やるのは、展示物と配布物の持ち込み・飾り付けまで、という分担が多いです。


見積りに「システムパネル」の文字があっても、身構える必要はありません。確かめるべきは方式の良し悪しではなく、自分の出展条件(回数・小間数・見せたいもの)との相性です。区画図と出展規程を手元に置いて、この記事の判断基準と照らしてみてください。

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