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看板の種類と選び方|業者への依頼から取り付けまでの流れ

B_0384 看板
看板の種類と選び方|業者への依頼から取り付けまでの流れ

「看板って、いつ頼めばいいんですか」。開業準備の打ち合わせで、内装の話がひと段落したあたりに必ず出てくる質問です。物件も工事も動き出しているのに、看板だけ手つかず。しかも調べてみると、ファサードだの袖看板だのチャンネル文字だの、聞き慣れない言葉が並んでいて余計に決められない。

店舗や事務所の看板は、種類の一覧から選ぶものではありません。「どこに付けるか」で候補が絞られて、そのあとにデザインが決まります。 そしてデザイン・製作・取り付け・必要な申請までを一括で引き受けるのが、いわゆる看板業者です。

この記事では、看板の種類と向き不向き、業者に頼むときに見るべきポイント、相談から取り付けまでの流れ、そして屋外広告物の許可について、看板の製作・施工を手がけている立場からまとめました。

看板の種類は、設置場所で決まる

看板選びは、デザインから入ると迷子になります。先に決めるのは、建物のどこに、どの距離から見せたいか。ここが決まると、選べる種類は3つか4つまで減ります。

歩いてくる人に気づかせる看板と、車で通り過ぎる人に見つけてもらう看板は、そもそも役割が別物です。届く距離が変われば、置き場所も、大きさも、載せられる文字の量も変わってきます。

まずは建物に取り付けるタイプから。

種類特徴向いている場面
ファサード看板(壁面看板)建物の正面に付ける、店の顔になる看板路面店・テナントの入口を分かりやすく見せたい
袖看板(突出し看板)壁から突き出して、歩道を歩く人の視線をつかむ通りに面したビルのテナント、飲食店
自立看板敷地内や店舗前に独立して立てる。遠くからでも見える駐車場のある郊外店、車で来るお客さんが多い店
屋上看板建物の屋上に設置する大型サイン広い範囲・遠距離への訴求
テント看板日除けを兼ねた、店先のテント型サイン商店街の店舗、柔らかい店構えにしたい
チャンネル文字(箱文字)立体の文字を1字ずつ取り付ける落ち着いた高級感を出したい店
切文字・金属銘板ステンレスやアクリルの切り抜き文字、刻印したプレート事務所・クリニックのエントランスの社名表示

「うちは路面店だからファサード看板」で終わらせず、通りのどちら側から人が歩いてくるかまで考えてみてください。正面から見える壁面看板より、横から視線に入る袖看板の方が効くケースは珍しくありません。

夜の営業に効く看板と、工事を抑えられるサイン

夜も営業するなら、光る看板が候補に入ります。逆に工事を小さく抑えたいなら、ガラス面や置き型という手があります。

種類特徴向いている場面
電飾看板(内照式)内部の照明で表示面全体が光る夜も営業する店、暗い立地
LED内照文字文字そのものが光る面で光らせず、夜間の視認性だけ上げたい
電飾スタンド看板店先に置ける、光るスタンド看板夜の飲食店の入口
ウィンドウサイン・カッティングシート窓ガラスを広告面として使う工事を大きくせず印象を変えたい、営業時間の表示
目隠し・フロストシートすりガラス調のシートで視線を遮る中が見えすぎる路面店・事務所
A型スタンド・メニュースタンド店先に置いて動かせる看板日替わりの打ち出し、入店のきっかけづくり
のぼり旗・横断幕・タペストリー布やターポリンで手軽に大きく見せる期間限定の告知、イベント時の増強
室名札・案内サイン施設内の場所を示す、誘導するオフィス、複数フロアのテナント
LEDビジョン・デジタルサイネージ映像で内容を差し替えられる情報を頻繁に変えたい、大型の訴求

電気を通す看板は、表示面の裏側に電源が要ります。既存の配線が近くまで来ているかどうかで、工事の手間はまるで変わってくるところ。ここは現地を見ないと分かりません。

映像で見せたい場合は、看板というより設備の話に近くなります。仕組みと選び方はLEDビジョンの使い方とレンタル・購入の考え方にまとめました。

のぼり旗や横断幕のように、期間を区切って使う販促物だけを増やしたいなら、のぼり・横断幕などの販促ツール制作としてまとめて相談する手もあります。常設の看板を替えるべきか、期間限定の掲出で足りるのかの見分け方は販促ツールの種類と選び方に整理しました。

屋外の看板には、条例による許可が要ることがある

屋外に出す看板は、自治体の条例で規制されています。サイズや場所によっては、設置の前に許可の申請が必要になります。

そもそも屋外広告物とは、「常時又は一定の期間継続して屋外で公衆に表示されるもの」で、看板・広告塔・広告板などが該当します。規制のルールは全国一律ではなく、都道府県・指定都市・中核市などが屋外広告物条例を定める仕組みです(出典:国土交通省「屋外広告物制度の概要」・2026年8月27日確認)。

同じ資料には、禁止区域の例として住居専用地域・風致地区・文化財の周辺が、禁止物件の例として橋梁・トンネル・街路樹・信号機・電柱が挙げられています。電柱に看板を巻きたい、街路樹に取り付けたい——こうしたご相談をお断りすることがあるのは、このあたりが理由です。

福岡市の場合、屋外広告物を表示するには原則として事前に許可を受ける必要があるとされています(出典:福岡市「屋外広告物の許可申請について」・2026年8月27日確認)。基準も手数料も自治体ごとに違うので、店舗のある市区町村の景観・都市計画の担当課に確認するのが確実です。

とはいえ、施主が自分で条例を読み込む必要はありません。看板業者に設置場所を伝えれば、許可が要るかどうかの判断と申請まで含めて進みます。

看板業者の選び方で見るべき3つのこと

看板業者を比べるときに効くのは、価格表ではありません。「どこまで自社でやるか」「登録があるか」「付けたあとを見てくれるか」の3つです。

1つ目は、対応の範囲です。 デザインだけの会社、製作だけの工場、取り付けだけの施工会社と、業界には役割が分かれた会社が混在しています。分業が悪いわけではありませんが、窓口が増えるほど、寸法の食い違いや責任の所在が曖昧になりやすくなります。デザインから施工、そして申請まで一括で見てもらえるかは最初に聞いておきたいところ。

2つ目は、屋外広告業の登録です。 屋外広告業を営もうとする者は登録を受けなければならないと定められており、登録の有効期間は5年とされています(出典:国土交通省「屋外広告物制度の概要」・2026年8月27日確認)。会社概要に登録番号が書かれているかどうかは、ひとつの目安になります。

3つ目は、設置後の対応です。 看板は付けて終わりの買い物ではありません。電球が切れる、シートが色あせる、社名が変わる。数年も経てば、どこかしら手を入れることになります。修理や貼り替えを引き受けてくれる会社かどうかで、5年後の手間が変わってきます。

ここに、見積書には出てこない差があります。見えないところにお金と手間がかかり、見えるところにお金をかける。看板でいえば、通行人が見ているのは表示面ですが、金額と安全を左右しているのは、その裏の取付金具と下地の方です。

相談から取り付けまでの流れ

看板の依頼は「相談 → 現地調査 → デザイン・見積り → 製作 → 施工 → メンテナンス」の6段階で進みます。図面もデザイン案も無い状態から始めて構いません。

段階やること
01 ご相談・ヒアリング業種・ターゲット・目的・予算感を伝える。「どんな看板がいいか分からない」で大丈夫
02 現地調査設置場所の寸法、取付面の構造、周辺からの見え方、電源の位置を現地で確認する
03 デザイン・お見積り看板の種類・素材・デザイン案と見積りを提示。申請の要否もここで判明する
04 製作確定した仕様で製作。必要な許可申請もこの期間に進める
05 施工・設置現場で取り付け。商業施設なら夜間や休館日の施工になることもある
06 アフターメンテナンス点検、電球交換、表示面の貼り替え

この中で、いちばん軽く見られがちなのが02の現地調査です。写真を送るだけで見積りは出せますが、それは仮の数字にしかなりません。

店舗の外壁で看板の設置場所を現地調査するスタッフ

現地では、寸法だけを測っているわけではないんです。壁の下地が何でできているか、電源をどこから引けるか、道路との境界線はどこか、向かいの歩道から実際に見えるか。この4つが揃って初めて、取り付け方法と金額が確定します。

内装工事と同時に看板を出すなら、着工前に看板業者を一度現地へ連れて行ってください。壁を仕上げてしまう前なら、下地の補強や配線を工事のついでに入れられます。内装側の段取りは店舗の内装工事の流れと期間の目安にまとめました。

「付けられません」になりやすい、4つのつまずき

現地調査でつまずくポイントは、だいたい決まっています。どれも事前に分かっていれば手の打てるものばかり。

1つ目は、取付面の下地です。 外壁がタイルやALCパネルだと、アンカーが効く位置が限られます。私も駆け出しの頃、壁の中身を確かめずに図面を引いて、取付方法をまるごとやり直したことがありました。

キャンプでペグを打つのと似ています。どれだけ立派なタープを持っていても、地面が固ければペグは入らない。看板も、表示面より先に「刺さる場所かどうか」なんです。

2つ目は、電源です。 光る看板を選んだのに、設置場所の近くに電源が来ていないケース。配線を引き回す工事が別途必要になり、想定より工期も金額も伸びます。

3つ目は、はみ出しです。 袖看板やテント看板は、道路の上空に出る形になります。敷地の境界と道路との関係を確認しないまま作ると、位置を下げるか、サイズを詰めるかの判断を後から迫られます。

4つ目は、見えない位置に付けてしまうことです。 これが一番もったいない。壁の中央に整った配置で付けたのに、街路樹や隣のビルの袖看板に隠れて、歩いてくる人からは最後まで見えない。図面上はきれいでも、現場の視線で確認しないと起こります。

だから現地調査では、必ず「お客さんが歩いてくる方向」から立って見上げます。地味な作業ですが、これをやるかどうかで看板の働きは変わります。

店舗の壁面に看板を取り付ける作業

費用は何で変わるのか

看板の費用に、坪単価のような共通のものさしはありません。同じ大きさの看板でも、取り付ける場所の条件で金額が動きます。

変わる要素具体的に効いてくること
種類とサイズ表示面の面積、構造体の要否
素材・仕上げステンレス・アクリル・ターポリンなど。屋外か屋内かでも変わる
照明の有無内照式かどうか、電気工事が別途必要か
取付高さ高所になるほど、足場や高所作業車が必要になる
施工の時間帯商業施設・幹線道路沿いは夜間施工になることがある
申請の有無許可申請が必要な場合の手続きと手数料
デザイン制作データ支給か、ロゴ・レイアウトから起こすか

高さのある袖看板を、車線の多い道路沿いで、夜間に取り付ける。同じサイズの看板でも、平屋の壁に日中で付ける現場とはまったく別の段取りになります。相場表が当てにならないのは、この差が大きいからです。

概算を早く知りたいときは、設置場所の写真と、店名・業種・希望のイメージを添えて相談してみてください。AGSでは現地調査とお見積りは無料でお受けしています。ご依頼の全体像はご依頼の流れにまとめています。

付けたあとの点検・修理・撤去も、看板業者の仕事

屋外の看板は、風雨にさらされて少しずつ傷みます。錆、シートの色あせ、照明の不点灯。そして最も避けたいのが、落下です。

国土交通省は、近年、老朽化等による屋外広告物の落下等の事故が発生しているとして、自治体の担当者向けに屋外広告物の安全点検に関する指針(案)をまとめています(出典:国土交通省「屋外広告物適正化の推進」・2026年8月27日確認)。福岡市も、許可申請の関係書類に「屋外広告物安全点検確認書」の様式を用意しています(出典:福岡市「屋外広告物許可関係書類」・2026年8月27日確認)。

点検の頻度や報告の要否は自治体ごとに異なるので、看板を持っている側としては、管轄の窓口か施工した会社に一度確認しておくと安心でしょう。

AGSでは、他社が製作・施工した看板の点検・電球交換・LED化・表示面の貼り替え・撤去処分も承っています。設置時の資料が残っていない看板でも、現地を見たうえでご提案します。

AGSの看板づくり

AGSは看板のデザイン・製作・施工を手がけています。壁面のファサード看板から電飾看板、ウィンドウサイン、屋内の案内サインまで、企画・デザイン・製作・施工・設置後のメンテナンスをひとつの窓口で管理します。福岡市屋外広告業登録(第2231449号)を受けた事業者です。

これまでに、店舗の街頭看板、店舗前の自立看板、店舗エントランスの看板、ガラス面のシート看板、店舗外装と看板・タペストリーの一式、商業施設のタワーサイン、エレベーターの告知サイン、まつりの看板兼ステージバックパネルなどを施工してきました。実例は制作実績でご覧いただけます。

内装工事と同時に看板を出したい場合は、店舗・オフィスの内外装とあわせてご相談ください。看板だけを別の会社に頼むと、外観のトーンがずれたり、下地の補強が間に合わなかったりしやすいところです。拠点は福岡・博多ですが、現場は全国に対応しています。現地調査・お見積りは無料です。

よくある質問

Q. デザインだけ、取り付けだけを頼むこともできますか?

できます。お手持ちのデザインデータでの製作・施工のみ、あるいはデザインのみのご依頼も承っています。既存の看板の表示面だけを貼り替えたい、という部分的なご相談でも構いません。

Q. 看板の設置に許可は必要ですか?

屋外に出す広告物は、サイズや設置場所によって自治体の条例に基づく許可申請が必要になる場合があります。基準は自治体ごとに違うため、店舗のある市区町村の担当課への確認が確実です。AGSにご依頼の場合は、必要な手続きもあわせてお引き受けします。

Q. 他社が作った看板の修理や撤去も頼めますか?

承ります。点検、電球交換、表示面の貼り替えから、老朽化した看板や閉店にともなう撤去・処分まで。設置時の図面や資料が残っていなくても、現地を見たうえでご提案します。

Q. 相談のときに何を用意すればいいですか?

設置場所の写真(正面と、人が歩いてくる方向からの2枚あると助かります)、店名・業種、オープン予定日。この3つがあれば話は進みます。デザインのイメージや参考写真があれば、なお具体的になります。

Q. 福岡以外の店舗でも対応できますか?

対応しています。拠点は福岡・博多ですが、現場は全国です。設置場所と時期をお知らせいただければ、遠方の現場もお見積りをお出しします。


看板は、店の前を通る人が最初に見る接点です。デザインの好みで決めたくなる気持ちはよく分かりますが、決め手になるのは設置場所の条件の方。

設置場所の写真が1枚あれば、そこから話は始まります。壁を仕上げてしまう前に、一度見せてください。

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