ハロウィンのフォトスポットは、壁1面ほどのスペースがあれば作れます。決める順番は場所→背景→小物→照明で、人が撮ってくれるかどうかは、装飾の豪華さより「撮りやすさ」と「投稿する理由」で差がつきやすいです。
フォトスポットが集客に効くのは、撮られた写真がそのまま宣伝になるからです。お客さまがSNSに投稿すれば、その写真を見た方の「行ってみようかな」につながります。
実例もあります。福岡の国営海の中道海浜公園では、2025年のハロウィンで園内6か所に巨大かぼちゃやおばけ、魔法使いのフォトスポットを設け、スマホでスポットを巡るデジタルスタンプラリーと組み合わせました(出典:公園財団のプレスリリース・2026年9月6日確認)。撮る場所を置くだけでなく、「巡って撮る理由」までセットで設計している例です。
この記事では、店舗や商業施設でハロウィンのフォトスポットを作る手順と、人が撮りたくなる仕掛け、間に合わせる段取りをまとめました。イベントや店舗の装飾を制作・施工している会社の目線で書いています。
フォトスポットに必要なのは背景・立ち位置・小物・照明の4つ
フォトスポットの部品は、背景・立ち位置・小物・照明の4つで考えると整理しやすいです。壁1面と、人が立てる床のスペースがあれば成立します。
| 部品 | 役割 |
|---|---|
| 背景 | 写真の大部分を占める。世界観をつくる本体 |
| 立ち位置 | 撮られる人と撮る人の場所。構図を安定させる |
| 小物 | 手に持つ・かぶる飾り。ポーズが決まり、写真に動きが出る |
| 照明 | 顔を明るくする。夕方以降の写真の質を左右する |
大がかりな造作は必須ではありません。店頭の一角にタペストリーとかぼちゃを置いただけの小さなスポットでも、前を通る方が足を止めるきっかけになります。

逆に、装飾が立派でも「どこに立てばいいか分からない」「撮った写真が暗い」だと撮ってもらえません。豪華にすることより、4つの部品をそろえることが先です。
フォトスポットの作り方|場所→背景→小物→照明の順で決める
作る順番は、場所→背景→小物→照明がおすすめです。後のものほど、先に決めたものの条件に合わせて選ぶことになるからです。
場所選び|通路を塞がず、少し奥へ
最初に決めるのは場所です。撮影中の人と順番を待つ人が立っても、通路を塞がない場所を選びます。
おすすめは、入口から見えて、店内を少し歩いた先にある壁面です。入口の真横より人の流れを妨げにくく、撮りに来た方が売り場の前を通ることになるので、店内の回遊にもつながります。
鏡やガラスが背景に入る場所は避けた方が無難です。照明や撮影している人が写り込んでしまうんですよね。
背景|タペストリー・バルーン・パネルから選ぶ
背景の作り方は、大きく3つあります。かける費用と見せたい本気度で選び分けます。
| 背景の作り方 | 向いている場面 |
|---|---|
| タペストリー・布 | まず小さく始めたいとき。掛け替えも楽 |
| バルーン | 華やかさを出したいとき。子ども連れの多い店に強い |
| 造作パネル | 商業施設の催事など、しっかり見せたいとき |
色は、オレンジ×黒を軸に、紫や金を少し足すのがハロウィンの定番です。背景は大人が立っても頭が切れない高さを確保しておくと、撮り方の自由度が上がります。
バルーンで背景の面をつくる方法はバルーン装飾のやり方で詳しく書きました。ガーランドを壁に沿わせるだけでも、背景らしくなります。
小物|置く飾りと、手に持つ飾りを分けて用意する
小物は「置く飾り」と「手に持つ飾り」の2種類を用意します。かぼちゃやランタンを足元に置き、魔法使いの帽子やステッキのような手持ちの小物を数点そろえる組み合わせが多いです。
手に持つ小物があると、ポーズに迷わなくなります。撮られ慣れていない方でも、帽子をひとつかぶるだけでちゃんと写真になるんです。
ただし盛りすぎには注意してください。ラーメンのトッピング全部乗せがだいたい何の味か分からなくなるのと同じで、小物を足すほど写真の主役がぼやけていきます。色数と点数は絞るのがコツです。
照明|顔が明るく写るかを確かめる
照明で見るのは、背景ではなく顔です。立ち位置に立った人の顔が明るく写るよう、正面か斜め前から光を足します。
日中は窓からの自然光でも足りますが、夕方以降は店の照明だけだと顔が影になりがちです。クリップライトを1灯足すだけでも写真が変わるので、点灯した状態で実際に撮って確かめてください。

人が撮りたくなる仕掛け|立ち位置・撮る距離・投稿する理由
仕掛けは3つです。立ち位置を示すこと、撮る人が下がれる距離を空けること、投稿する理由を用意することです。装飾そのものより、この3つで撮られる数が変わりやすいです。
立ち位置を床に示す
足元に立ち位置のマークを貼っておくと、迷わず定位置に入ってもらえます。作った側が「ここに立ってこう撮るときれい」という正解の構図を、先に用意しておくわけです。
子ども連れを意識するなら、飾りの見せ場を子どもの目線の高さまで下げます。大人向けの高さだけで組むと、子どもが写真に入りにくくなります。
撮る人が下がれる距離を空ける
見落とされがちなのが、カメラを構える人の場所です。全身を入れて撮るには、立ち位置から数歩下がれる距離が要ります。
背景の正面に什器や柱があると、撮れる角度が限られてしまいます。設置したら、まず自分のスマホで撮ってみてください。撮りにくさは、撮ればすぐ分かります。
投稿する理由を用意する
撮った写真を投稿してもらうには、ハッシュタグの掲示と動機づけをセットにします。スポットの脇に「#◯◯ハロウィン」のような指定タグを掲示し、投稿してくれた方への特典を付ける形がよく使われます。
これも実例があります。グランドニッコー東京ベイ舞浜では、2025年のハロウィンでアトリウムにフォトスポットを設け、指定のハッシュタグを付けてInstagramに投稿すると抽選で宿泊券が当たるキャンペーンを組み合わせました(出典:オークラ ニッコー ホテルマネジメントのプレスリリース・2026年9月6日確認)。
特典は宿泊券のような大きなものでなくても構いません。店頭で使える割引券やちょっとしたノベルティでも、投稿する理由として十分働きます。告知や販促物も含めた集客の組み立てはイベントの集客方法にまとめています。
複数のスポットで巡ってもらう
スペースに余裕があるなら、スポットを複数に分けて巡ってもらう手もあります(お店や商店街を巡ってもらう企画の実例はハロウィン企画の販促アイデア24選にまとめています)。冒頭で紹介した海の中道海浜公園がまさにこの形で、園内6か所にスポットを散らし、スタンプラリーで全部巡ると景品の抽選に参加できる仕組みでした。
店舗なら、店頭と店内奥の2か所に分けるだけでも回遊が生まれます。フォトスポット以外も含めた店頭の企画は集客イベントのアイデア15選で紹介しています。
時期と段取り|9月中旬に出せるよう逆算する
フォトスポットも、出すのは9月中旬〜下旬が定番です。ハロウィン装飾は当日だけでなく10月いっぱい季節感をつくる役割が大きいので、早く出すほど撮ってもらえる期間が延びます。
製作や施工を業者に頼むなら、相談は8月〜9月頭が目安です。10月に入ってからだと、資材や人の手配が間に合いにくくなります。飾り始めと片付けの時期、装飾全体の進め方は店舗のハロウィン装飾はいつから?で詳しく書きました。
片付けは10月31日の直後です。多くの店はそのままクリスマス装飾へ切り替えるので、撤去と次の飾り付けをセットで計画しておくと動きに無駄がありません。
商業施設で気をつけたいこと|防炎・通路・写真の扱い
商業施設や催事場では、装飾の材質と置き方に施設側のルールがあります。設置前に管理側へ確認しておくと、「当日撤去してください」という残念な事態を避けられます。館の側でイベントを企画する立場の方は、営業中の搬入時間や避難通路の制約をまとめた商業施設のイベント企画も参考にしてください。
布のタペストリーや幕は、防炎性能を求められることがあります。防炎ラベル付きの製品を選んでおくのが安全です。避難動線も含めた会場ルールの確認ポイントはイベント会場の装飾の進め方にまとめています。
順番待ちの列にも気を配ってください。列が通路や非常口にかからないよう並ぶ向きを決めて、床にサインを出しておくと安心です。
お客さまが写った写真を店のSNSで使いたい場合は、ご本人の了解が前提になります。投稿キャンペーンとして集めるなら、応募規約に利用範囲を書いておくと後で困りません。
AGSのフォトスポット制作
AGSはイベント装飾・店舗装飾として、季節装飾からフォトスポットの背景パネルの製作・設置まで手がけています。ハロウィンからクリスマスへの掛け替えも含め、年間の装飾としてまとめてのご相談も可能です。
拠点は福岡・博多ですが、現場は全国です。見積りは無料なので、場所の寸法と「こんな写真を撮ってほしい」というイメージがある段階でお声がけください。
よくある質問
Q. フォトスポットの費用はどれくらいかかりますか?
作り方で大きく変わるため、一概には言えません。既製のタペストリーと小物の組み合わせなら小さく始められ、造作パネルや照明が入るほど大きくなります。場所の寸法と希望のイメージが分かれば概算を出せるので、見積り(無料)でご確認ください。
Q. 狭い店でもできますか?
できます。必要なのは壁1面と、人が1〜2人立てる床のスペースです。レジ横や店頭の一角に、背景と手持ちの小物だけの小さなスポットを置く形でも働いてくれます。
Q. いつからいつまで出しておくのがいいですか?
9月中旬〜下旬に出して、10月31日の直後に片付けるのが定番です。11月に入ってもハロウィンが残っていると季節遅れの印象になりやすいので、クリスマスへの切り替えとセットで日程を決めておくのがおすすめです。
Q. 撮影を待つ列ができたらどうすればいいですか?
うれしい悩みですが、通路や非常口を塞がないことが最優先です。並ぶ位置のサインを床に出し、混みあう時間帯はスタッフが1人付いて案内すると流れがよくなります。1組あたりの目安時間を掲示しておくのも手です。
フォトスポットは、装飾の中では小さく始めやすく、効果が写真の数という目に見える形で返ってくる企画です。まずは壁1面から、今年のハロウィンで試してみてください!
手応えがあれば、来年は背景を造作にする、スポットを増やすと育てていけます。撮られた写真の数が、そのまま次の打ち手の判断材料になります。
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